【基礎知識】コンピュータウイルスの種類について

インターネット上には、様々なコンピュータウイルスが存在していることをご存知ですか?

実は、私たちが何気なく利用しているインターネットは、常に危険と隣り合わせの状態です。しかし、そうであることを意識せずに使っている人は少なくないかもしれません。近年では、個人のパソコンだけでなく、大手企業も標的になるなど脅威が年々進化しており凶悪化しています。今回は、そんなコンピューターウイルスの種類について解説します。

コンピューターウイルスとは

経済産業省によると、第三者のプログラムやデータに意図的な被害を与えるために作られたプログラムとなっており、以下の特徴的な機能のうち一つ以上を持っています。

自己伝染機能

他のプログラムやシステムに自らをコピーして伝染する。

潜伏機能

記憶させた条件を満たすまで、症状を出さない。

発病機能

プログラムやデータを破壊したり、意図しない動作をさせる。

コンピューターウイルス 種類

ウイルスには様々な種類が存在しますが、主に5つのタイプがあります。

1. ファイル感染型

「.exe」などの実行型ファイルに感染するウイルスです。ウイルス単体では機能することができず、実行型ファイルに寄生することで感染して増殖します。

ファイル感染型には、ファイルを上書きするものと追記する2種類が存在します。追記型は発見がしやすく、復元できる可能性がありますが、上書き型は復元が困難になります。

2. ワーム型

感染力が非常に強く、ネットワークを通じて多くのパソコンに拡散させるウイルスです。

ウイルス単体で機能し、ファイルを破壊するなど明らかに感染していると自覚できるような症状の場合が多いとされています。メールを勝手に送信してウイルスを拡散するなど、悪質な性質のため被害が拡大しやすいのも特徴です。

3. トロイの木馬型

ファイルを破壊したり、内部情報を盗んだりする非常に危険なウイルスです。

トロイの木馬 ウイルスは増殖こそしませんが、安全なソフトウェアを装っているため、知らずにパソコンにインストールしてしまい感染するのが特徴です。勝手にマルウェアをダウンロードして感染させる目的もあり、現在のウイルスの大半はトロイの木馬 ウイルスと言われています。

4. マクロ感染型

表計算ソフトなどのマクロ機能を悪用して感染や増殖をするウイルスです。

「Word」や「Excel」といったオフィスファイルにマクロウイルスを埋め込むため、誤って開いてしまうと感染してしまいます。マクロウイルスは、感染するとデータを破壊したり、情報を盗んだりします。スパムメールでオフィスファイルを送信してくるため、安全なファイルと間違えやすいという危険性があります。

5. 複合感染型

ブートセクタ感染型とファイル感染型を合わせた2つの特徴を持っているウイルスです。

「.exe」などの実行型ファイルに感染するだけでなく、ハードディスクなどのシステム領域にも感染するのが最大の特徴となっています。感染力は凄まじく、パソコンに甚大な損害を与える恐れがある大変危険なウイルスです。他にも、本来は別のウイルスにしかないはずの特徴を併せ持つ新型のウイルスも作られています。

最後に

インターネットを安全に使用するためには、ウイルスの感染経路に対してしっかりとしたセキュリティ対策が必要です。セキュリティソフトを導入するなどし、コンピューターウイルスに感染しないようにしましょう。