いくつなっても強くなれるのが将棋の醍醐味で、
その高齢者の夢を大いに背負ってきた、
加藤九段ですが、
ついに引退することが決定しました!

将棋界現役最年長の加藤一二三九段(77)が20日、東京・将棋会館であった竜王戦6組昇級者決定戦で高野智史四段(23)に敗れ、62年10カ月に及ぶ現役生活を終えた。引用元:https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170620-00000116-mai-soci

2017年6月20日の竜王戦にて、
加藤九段は高野四段に敗れました。

この敗北が引退の決定打になってのか、
その部分の詳細はまだ明らかになっていませんが、
今後、引退を決定した意図が語られる場はあるのでしょうか?

長く将棋界を背負ってきた加藤九段の引退に、
多くのファンが惜しむ声を出していますが、
14歳の藤井四段の活躍もあり、
世代交代に現実味が増していってます。

今後の将棋界の変化に関して、
この2017年はものすごい分岐点となってます。

 

加藤九段の引退決定!(会見・コメント)

加藤九段は感想戦でも注目される存在ですが、
20日の高野四段との試合の後には、
その感想戦は行わずに、そのまま帰ってしまったそうです。

普段と違う加藤九段の行動に、
何か、特別な意味を感じました。

長く将棋の世界の第一線で戦ってきただけに、
その最後の姿は、どこか切なげです。

終局後、加藤九段が感想戦を行わずに大勢の報道陣を振りきって脱出する一幕があった。

大勢の報道陣が詰めかけたが、投了を覚悟した加藤九段はタクシーを手配。靴やバッグを用意して、観戦記者に「今日は感想戦はしません」と告げて、投了と同時に席を立った。エレベーターに乗り込むと、会館の外に待たせていたタクシーに乗り込んで、報道陣のフラッシュを浴びながら立ち去った。

これを受けて日本将棋連盟の森下卓、鈴木大介の両常務理事が報道陣に事情を説明。「気持ちの整理がつかなかったのではないか」(森下常務理事)、「最後の一局ということで気持ちが治まらなかったのではないか」(鈴木常務理事)と述べた。引用元:https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170620-00000116-mai-soci

報道陣を振り払い、
逃げるようにタクシーに乗り込んだ加藤九段。

この姿に引退決定を重ねて、
何か思い詰めるものがあったのでしょうか?

最後の一局は加藤九段らしい、
諦めの悪い名勝負でした。

幾度も感動的な対局を演じ、
最後の最後も素晴らしい将棋を魅せて、
加藤九段的には、悔いもなさそうですが、
やはり、気持ちの整理が難しかったのでしょう・・・。

本日を持ちまして、わたくし加藤一二三は公式戦からは現役を退く運びとなりました。当時の史上最年少記録となる14歳7ヶ月でのプロデビュー以来、63年もの長きに亘り、各棋戦を主催いただき多大なる御支援賜りましたすべてのスポンサーの皆様、報道関係者の皆様には、心より厚く御礼申し上げます。

10歳のとき新聞の観戦記に触れ将棋の本質を悟ったわたくしが、天職である将棋に、最善の環境の中、生涯を懸け全身全霊を傾け打ち込むことができましたのは、御支援賜りましたスポンサー、将棋ファンすべての皆様おひとりおひとりのおかげに他なりません。幸せな棋士人生をありがとうございました。

その後のTwitterにて、
正式に引退に関するコメントを出し、
そのツイートは大反響を呼んでます。

スポンサーやファンに対する、
誠意の気持ちを大切にした挨拶で、
さすがは人格者だと思いました。

将棋に触れた時期、
プロになった時期と、
長い将棋人生を簡潔に語り、
その文章には、とんでもない深みを感じます。

ひとまずは「お疲れ様」と言いたいような、
いや、そん言葉だけでは足りないような・・・。

 

ひふみ先輩の名称と藤井四段との棋譜。(アウトデラックス・動画)

しかし、なぜ加藤一二三九段は、
「ひふみ先輩」と呼ばれていたのでしょうか?

最初に呼んだのは誰なんでしょうか?

さすがに「先輩」ではなくて、
「先生」などと呼ばれるべきですが・・・。

現在77歳になる加藤一二三九段ですが、
生まれは戦時中で、
人生経験はかなり豊富。

将棋の世界だけでなく、
人しても、加藤一二三九段の存在は偉大です。

 

「ひふみん」の愛称で親しまれている将棋の現役最高齢棋士、加藤一二三九段(77)が20日、東京都渋谷区の将棋会館で行われた竜王戦ランキング戦6組で新鋭の高野智史四段(23)との対局に敗れ、現役引退することが決まった。引用元:https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170620-00000123-spnannex-ent

77という演技の良い数字で引退ということで、
少なからずホッとしたファンもいることでしょう。

辞め側が難しく、
いつまでこの世界で戦えるのか・・・。

最年少デビュー記録の、
14歳7ヶ月を破られた、
今、このタイミングはベストだったことでしょう。

加藤一二三九段も安心して、
次世代にバトンをわたせると感じたことでしょう。

 

将棋の史上最年少棋士、藤井聡太四段(14)が24日、東京都渋谷区の将棋会館で現役最年長棋士の加藤一二三(ひふみ)九段(76)と対戦し、デビュー戦を白星で飾った。14歳5カ月での勝利は最年少記録。両者は62歳差で、日本将棋連盟によると公式戦で最も年齢の離れた対戦という。引用元:http://www.asahi.com/articles/ASJDS3Q0WJDSUCVL006.html

62歳差の歴史的対戦で敗北しましたが、
先輩としての威厳は守れる内容でした。

最年少記録を破った新人と、
戦って・・・って、
何か縁を感じますね。

藤井四段の話題に乗せて、
とても綺麗な引き際だったと思います。